国際協力による人材育成の新たな一歩——日本留学教育学会、「中日国際プロジェクトセンター」の共催に参画

2025年6月26日、「中日国際プロジェクトセンター」の発足を記念した国際交流会が中国・西咸新区の西咸国際文化クリエイティブタウンにて開催されました。本センターは、西咸数字人材公共実習基地が主導し、日本留学教育学会および啓点教育株式会社との協働により設立されたものであり、デジタル人材の国際的な育成と、産学連携を通じた教育モデルの革新を目的としています。

交流会では、西安科技大学高新学院と西咸文化観光グループ、日本留学教育学会および啓点教育株式会社との間で正式な協定が締結され、デジタル人材育成、カリキュラム開発、実践拠点構築といった複数の重要分野における連携強化が確認されました。これにより、学校と企業がそれぞれの強みを統合し、「注文型教育」「企業人材の講義参加」「学生の企業実習」といった多様な教育モデルの構築に向けて新たな一歩を踏み出しました。

日本留学教育学会のパートナーである早稲田大学文学学術院教授・楊達氏は、「今後のデジタル人材には、技術力のみならず異文化理解や国際的なコミュニケーション能力が不可欠であり、語学教育研究者としての専門性を発揮できる分野でもある」と述べ、「本センターは国際協力と人材育成のための優れたプラットフォームであり、地域や世界の持続可能な発展に向けた新たな原動力になる」と語りました。

来賓として招かれた東京外国語大学国際関係科長・オックスフォード大学博士の岡田昭人氏は、「日本で学び、働くための適応力——中国人留学生の経験」をテーマに講演を行い、国際学生としての視点から貴重な実体験を共有しました。

会場では、西咸文化観光グループ傘下の園区投資運営センターより、産業用インフラ、入居企業、活用可能な資源、将来的な発展戦略が紹介され、同地域の産業支援体制と国際連携機能が体系的に示されました。加えて、文旅発展センターからは無人機実習基地に関する紹介が行われ、低空経済・無人機分野において、知識伝達・技能訓練・科学普及教育を融合した総合教育プラットフォームとしての価値が強調されました。

西咸数字人材公共実習基地は、「インターネットマーケター育成」「DeepSeek+AIによるショートドラマ制作」「海外人材輸出」「低空経済」などを重点分野として掲げ、多様な人材育成体系の構築を進めています。同基地は「産教融合」「公益志向」「デジタル技術による人材支援」を理念とし、理論と実践を融合した教育を通じて、高度なスキルを備えた人材を企業に送り出しています。

日本留学教育学会の理事長であり、センターの国際プロジェクト責任者を務める邓偉氏は、「本センターは、政府・企業・海外大学との架け橋として、グローバル人材の育成を牽引する拠点となります。AI技術開発、低空経済の展開、クロスボーダー人材交流など、多様なテーマで国際協力を深化させ、デジタル時代における高度人材育成に貢献していきます」と述べました。

交流会終了後、西咸文化観光グループは意向企業と座談を行い、関係者一行と共に現地の文創小鎮を視察しました。参加企業は地域の発展力とビジネスポテンシャルを体感し、今後の協力に強い期待を寄せました。視察の中では、地域の人材支援体制および産業エコシステムに対して高い評価も示されました。

今後、西咸数字人材公共実習基地は、多様な育成体系と国際協力のプラットフォームを活かし、産学融合の深化に向けて取り組みを継続していく予定です。日本留学教育学会としても、引き続き国際連携を基盤とした人材育成と産業革新の推進に寄与し、中日間の教育・研究・産業協力を一層強化してまいります。